ジェルネイルについて調べているときやネイルサロン探しをしているときなどに『フィルインだから爪に優しい』などといったことを見たことはありませんか?今回はフィルインについて解説します。
フィルインって何?
フィルインとは『一層残し』とも呼ばれる手法で、ジェルネイルのオフの方法の1つ。
ジェルネイルのオフはソフトジェルの場合、基本的にはアセトンでジェルネイルを溶かしてオフしますがフィルインの場合はアセトンを使用しません。 一般的なジェルネイルはベース、カラー、トップの3層でできています。そのうちカラーとトップの部分をネイルファイルで削り落としてベースジェルは落とさずにそのまま残します。このことが1層残しとも言われる所以です。
ジェルを新しく付け替えるときはカラージェルとトップジェルを削り落としたあと、爪が伸びた部分をベースジェルで埋め、その上に通常通りジェルを塗っていきます。
フィルインにすると爪にダメージがなくなる?
フィルインが爪に優しいと言われる理由はアセトンを使わないところ。アセトンは脱脂効果が強いので、爪の油分や水分をとり、爪を乾燥させてしまいます。フィルインだとアセトンを使わないので爪の乾燥が防げるので爪にダメージがないと言われています。
とはいえ、フィルインならまったくダメージがないわけではありあせん。
フィルインで使われるジェルネイルはサンディングが必要ですので、爪を削る必要があります。一度着けたベースはオフせずそのままにしますので、繰り返し何度もサンディングする必要はありませんが、長期間爪に密着させる必要がありますので、ある程度念入りにサンディングをおこなう必要があります。 繰り返し何度もサンディングをするよりは爪に優しいとは言えます。
フィルインのデメリットは?
①高い技術が必要
ベースの層はコンマ数ミリ程度の厚さしかありません。この層のみを残して残りのカラージェル、トップジェルを削り落とすという熟練の職人のような技術が必要です。 また、残したベースの層と新たにベースをつける部分の段差や凸凹がないようにきれいに土台作りができる技術も必要です。
②爪の病気へのリスク
ジェルネイルがリフトしている状態で放置していると、グリーンネイルなど爪の病気のリスクが高くなります。正しくフィルインできていれば問題ないのですが、残したベースの層がリフトしていることに気づかず、そのまま上に新しいジェルネイルを施術してしまうケースがあります。
少しでもリフトしている部分があるとそこに水分が入り込み、結果として雑菌が繁殖しグリーンネイルなど爪の病気の原因となります。
③厚塗りが必要
あまりに薄づきですと流石にベースだけを残すことは技術があっても難しいので、ベースの層を維持して残すためにはある程度の厚みをつける必要があります。結果としてジェルネイルがぷっくりとした仕上がりになりますので、薄くナチュラルな仕上がりが好みの方には不向きです。
まとめ
フィルインは爪に優しい部分も確かにありますが、よくネイルサロンなどで宣伝されているようにまったくダメージがないというのは誤解です。高い技術も必要で、逆に技術不足だと余計に爪に悪い面もあるので、セルフジェルネイルには不向きです。
アセトンはたしかに爪にダメージを与える薬剤ではありますが、正しいオフのやり方でやれば2〜3週に一度オフに使用する分に深刻なダメージを与えるものではありません。
爪に優しいジェルネイルをセルフでやりたいのなら、ノンサンディングベースでアセトン反応がよくオフが楽なジェルメーカーがおすすめです。
どうしてもフィルインをセルフでやりたい方は、独学だとハードルが高いので講習などを受講して正しい技術を習得しましょう!