ジェルネイルアレルギーの原因物質のひとつとしてよく挙げられているのHEMAですが、なんのために使われている成分なのか、アレルギーの原因になっているのかについて説明できる方はほとんどいないですよね。そこで今回はHEMAについて解説します。
HEMAってどんな成分?
HEMAとは hydroxyethyl methacrylate(ヒドロキシエチルメタクリレート)を略した呼称で、『ヘマ』や『ヒーマ』と読まれます。多くのメーカーがジェルネイルの原材料として使用されているモノマーです。
ジェルネイルを構成する成分はモノマーと開始剤の大きく2つの性質をもつもので作られていますが、HEMAは無色透明で臭いが少ないうえ、比較的小さな分子構造かつ水酸基を持っているという特性があり、爪への塗り心地が良いことから、ジェルネイルを構成するモノマー成分として多く採用されています。
HEMAがジェルネイルアレルギーを引き起こす?
ジェルネイルをするうえで心配されることの一つがジェルネイルアレルギー。ジェルネイルアレルギーについて調べているとよくその原因としてあがる成分がHEMA。
この情報は正しくもあるのですが間違いであるとも言える情報です。そもそも人はどのような成分であっても基本的にはアレルギー反応を起こす可能性を持っています。つまり、ジェルネイルアレルギーを発症したとしても必ずしもHEMAが原因で発症したとは限りません。
また、HEMAが入っていないジェルをえらんだとしても、HEMAの代替となるモノマーを必ず使用しないとジェルネイルは成立しませんので、HEMAが入っていない=必ずしも安全とは言えないことを覚えておきましょう。
とはいえ、HEMAについて調べると、皮膚感作性(アレルギー性)が起こる可能性があり、注意が必要な成分であるとの試験結果が報告されていますので、ジェルネイルの成分の中で比較的アレルギー症状を引き起こした原因である可能性が高い成分であるとは言えます。
ジェルはHEMAフリーを選ぶべき?
何かと悪者のように扱われがちなHEMAですが、ジェルネイルのアレルギーの原因はさまざまあり、必ずしもHEMAがアレルギーの原因とは言えません。したがって、『HEMAフリーだからアレルギーでも安心』と売られているジェルだからといってアレルギーを発症しないとは限らないと理解しておきましょう。
ただし、HEMAがアレルギーを起こしやすいというのもまた事実。とくにセルフジェルネイル初心者はジェルをはみ出したりなど、肌にジェルをつけてしまいがち。
ジェルによるアレルギー反応は肌にジェルがつくことで起こしてしまうことがあるので、HEMAフリーのジェルを選ぶことでアレルギーの可能性を下げることはできます。
また、トップジェルはHEMAフリー+ノンワイプがアレルギーが心配な方にはなおおすすめ。通常のトップジェルは硬化後に未硬化ジェルの拭き取りが必要で、その際に未硬化ジェルが皮膚に付いてしまうことがありますが、ノンワイプジェルならその心配がありません。。皮膚にジェルを付けないことがジェルが原因のアレルギーを防ぐためには一番大切です。